トピックス TOPICS

実測データに基づく首都圏・近畿圏の住宅における 電力需要実態の分析

我が国では東日本大震災による原子力発電所の事故以降,電力の需給逼迫が続いている.他方,家庭部門では近年,全電化住宅が普及しており,全世帯に占める割合は2012年度時点で約10%と推定されている.全電化住宅は,暖房や給湯に高効率なヒートポンプ機器を用いることで,住宅全体のエネルギー消費量(kWh)の低減化が期待されている.一方で,IHクッキングヒーター(以下,「IHヒーター」という)やエコキュートなどの所謂オール電化機器の利用により,消費電力(kW)についてはガスや灯油を利用する住宅と比べて大きい可能性がある.電力需給逼迫が続いている状況下において,住宅における電気消費が電力系統に与える影響を調査することは重要である.本研究では,全電化世帯とガス併用世帯における電力消費量を計測することにより,住宅における電力需要構造を把握することを目的とする.

論題
実測データに基づく首都圏・近畿圏の住宅における 電力需要実態の分析
著者
平山 翔 , 村越 千春 , 鶴崎 敬大, 山本 高広
掲載誌
エネルギー・資源学会研究発表会講演論文集, 45-48, 2013-06-06

同じカテゴリの最新記事

論文

住宅における家具の熱容量に関する調査 その2 家具別試算結果(前半)

副主席研究員の水谷が、2023年度日本建築学会大会(近畿)学術講演会で発表を行いました。 ... [続きを読む]

ユーザー視点から期待される今後のヒートポンプの役割についての検討

世界的な潮流としてカーボンニュートラルやサーキュラー・エコノミーへの移行に対する要請が高まる等、ヒートポンプを取り巻く社会状況も大きく変化し... [続きを読む]

高効率エアコン導入を促すメッセージの検証

(1)目的 北海道は家庭部門からの排出のうち、灯油暖房が占める割合が高いことが特徴であることから、暖房の熱源転換に向けた行動変容が課題となっ... [続きを読む]

オフィステナントの脱炭素化を促進する「ナッジ x デジタル」ゲーミフィケーション

英国のGBC(グリーンビルディングカウンシル)によると、ビルから排出されるCO2の約85%が、ビルの入居者の活動から発生している。世界のCO2排出の約3... [続きを読む]

学校向け脱炭素Webアプリの開発と実証について

2022 年度の環境省事業「ナッジ×デジタルによる脱炭素型ライフスタイル転換促進事業」に参画し,"学校"というコミュニティ向けに Web アプリを用いて... [続きを読む]

住環境計画研究所

営業時間 9:30 – 17:30
TEL:03-3234-1177
お気軽にお問合せください